山本由伸のアーム投げとは?メリットとデメリットを詳しく解説!

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山本由伸のアーム投げとは?メリットとデメリットを詳しく解説!というテーマでお届けします。

プロ野球の2021年パリーグのMVPを受賞した山本由伸。

山本由伸の活躍は、これまでの野球界の常識を変える独得のピッチングフォームに変えたことがきっかけと言われています。

その投法はアーム投げと呼ばれるものです。

このアーム投げとは?どういうものなのかそのメリットとデメリットを詳しく解説したいと思います。

Contents

山本由伸のアーム投げとは?同じ投法のプロ野球選手はいる?

山本由伸はもともとのフォームは、オーソドックスな投球フォームで投げていました。

プロに入って1年目は5イニング投げたら腕がパンパンになり、すぐに肘の負担を感じたため、肘の負担を減らせるようにするための解決法を探っていたそうです。

1年目のシーズン終了後、懇意のトレーナーからやり投げトレーニングを進められたことがきっかけでアーム投げの習得に取り組み始めます。

それでは具体的にアーム投げとはどういうものなのかの解説と、同じ投げ方をするプロ野球選手がいるのかを紹介していきます。

 

アーム投げとは?

スポーツでは、物を投げる動作が多くあります。

代表的なものとして野球やハンドボールのような球技はもちろん、陸上のやり投げや円盤投げといったものがあげられます。

ボールや器具をより強く遠くに投げるという点で共通しているものの、投げ方には大きな違いがあります。

例をあげると野球のピッチャーの場合、プレートから捕手までの一定の距離を強く、速く、コントロールして投げる必要があることから肘をまげてタメを作り腕のしなりを使った投げ方が一般的です。

これに対して、サッカーのゴールキーパーややり投げにおいてはなるべく遠くへ投げることが求められることから、体幹を使い腕を伸ばしたまま遠心力を使う投げ方が一般的です。

アーム投げとは、この後者の投げ方のことで、簡単に言えばピッチャーがボールを投げる際に肘を曲げずに、伸ばした状態で投げる投法のことを言います。

ピッチングマシンでも直線的なアームがボールを放つアーム式と言うのがありますが、あのイメージです。

 

アーム投げをする他のプロ野球選手は?

アーム投げは、従来の野球指導では「してはいけない投げ方」として早い段階で矯正されていた投げ方だそうです。

実際に山本由伸がやり投げのトレーニングを始めた際には、周囲から批判的な声が多かったと言います。

山本由伸の成功もあり、最近は投手の自主性や個性を尊重した指導が増えつつあり、アーム投げをするプロの投手も増えつつあるようです。

このアーム投げは専門家でも見方がいろいろとあるようですが、アーム投げと呼ばれている他のプロ野球選手を紹介します。

佐々木 朗希(ロッテ)

2021年に1軍でデビューした令和の怪物。

11試合に先発登板し3勝をあげています。

持ち味である長い腕を活かせるフォームにするために、アーム投げを取り入れてフォームを改造をしたと言われています。

戸郷 翔征(巨人)

2021年は先発の柱として9勝をマーク。

実の兄が都城高校で山本由伸とチームメートだったこともあり、山本由伸とも親しくしています。

本人はスリークォーターの認識だそうですが、変則的なアーム式と言われています。

 

アーム投げは悪くない?アーム投げのメリットとデメリットは?

ここまではアーム投げとはどういうものかについて解説しました。

かつては「してはいけない投げ方」の代表だったアーム投げですが、現在はアーム投げの選手も増えており、アーム投げの注意するポイントをクリアすれば問題ないという指導者もいるようです。

アーム投げの注意点とメリットとデメリットについてまとめてみました。

 

アーム投げ悪くない

アーム投げが故障しやすいと言われるポイントは下記の二点です。

テイクバックで手のひらが上を向いている。

ピークポジションで肘が伸びすぎている(鈍角)腕の形です。

この二つのポイントを注意して改善すれば、たとえテイクバックでアーム投げに見える投球フォームであっても、それほど心配することはありません。

特に先発投手であれば、1試合で100球以上投げることもありますし、練習で毎日のように投げている投手もいます。

筋肉に負担をかけるような運動を続けていると、選手も長続きしません。

野球選手は肩と肘を意識することが大切なので、自分やチームの選手がアーム式のフォームになっていると思ったら、テークバック時の手の動きとピークポジションでの肘の筆の形、この2点に注目して投球フォームを見直すといいようです。

 

メリット

➀バッターから見て打ちにくい

このフォームは腕を長く使うことができます。

腕を長く使うことで、バッターから見てボールに角度が付きます。

オーバーハンドならより上から、サイドならば横からボールが出てくるイメージが強くなります。

これはバッターから見て、打ちにくいイメージを増す要因にも繋がります。

「2階から投げ下ろすような」といった表現がされることがありますが、そんなイメージです。

➁肘の負担が少ない

山本由伸がこのフォームを始めたきっかけのように、肘をあまり使わないため、投手で最も故障が多い肘の怪我をしにくいフォームだと言えます。

肘を手術した大谷翔平も「アーム投げ」ではないものの、投げ始めに肘をあまり曲げないようにフォームを工夫しているそうです。

➂ボールのスピードが上がる

体全体の力をボールに伝えやすいことから、スピードボールが投げやすいと言われています。

山本由伸はこのアーム投げに変えてからは、直球の平均球速が常時150キロを超えています。

 

デメリット

➀肩の負担が大きく故障しやすい

アーム投げは肘への負担が減る一方、肩や全身に負担がかかります。

肩の筋肉がしっかりと鍛えられていない選手や筋力が弱い子供には故障するリスクが高いとされています。

➁ボールの握りが打者から見える

アーム投げは腕を伸ばしてトップの位置に持ってくるため、手に握っているボールが打者から見えやすく球種がばれやすいです。

通常の肘を使うピッチングは、打者から見えにくく投手が有利と言われます。

➂クイック投法がしにくい

体全体を使って投げるアーム投げはフォームが大きいため、走者がいる場合のクイック投法が難しいとも言われています。

山本由伸のアーム投げとは?そのメリットとデメリットのまとめ

山本由伸のアーム投げとは?メリットとデメリットを詳しく解説!というテーマでお届けしました。

プロ野球界でも山本由伸がフォームをアーム投げに変えて成功するまでは、あまり好意的に捉える指導者が少なく、アーム投げとは長らくしてはいけない投球フォームの代名詞でした。

いろいろと新しい取り組みにはわからないことや失敗も多くあり、メリットやデメリットもありますが、やはり結果がでることで受け入れられるものなんだということがわかります。

そういう意味で山本由伸がこのアーム投げに取り組み成果を出せたこと球界に新しい風を吹かせたと言っても過言ではないでしょう。

近い将来にメジャーへの挑戦も有力視されるので、これからの活躍にも大きな期待を持って見ていきたいですね。

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